すっかり日が暮れるのも早くなり、秋の深まりを感じる季節。
夕闇に包まれた成田の街なかで、提灯の明かりを手に歩くイベントが今年も開催されました。
その名も『成田提灯プロジェクト2018 ナリタノヒカリ』。
普段とは違った成田を体験しに行ってきましたので、その様子をお伝えします!
提灯プロジェクトですから、まずは提灯がなければ始まりません。
ということで一番初めに立ち寄ったのは、JR成田駅前にある「はしらデリ&カフェ」さん。
なんとまぁ色鮮やかなキャンドルたち! おしゃれ度120%です。
まだちょっと日没までに時間はあったのですが、もうすでに気分はワクワクでいっぱいでした(笑)
こちらでは、提灯を500円で購入することができるんです。いわば、提灯プロジェクト参加のスタート地点。
提灯は、そのまま持ち歩いてもいいのですが、カフェの一角に作業スペースがありました。
毛糸や布、リボン、折り紙などをボンドで貼り付け自由にアレンジできます。
どんなに付けても、お値段は提灯代のみ。嬉しいですよね~。
お手本として置かれていた提灯には、毛糸で作られた蝶々が何匹も舞っていました。カワイイ!こんなの作りたい!
わたしの中に眠っていた乙女心が刺激され、やる気にも火がつきます。
スタッフの方が親切にアドバイスしてくれるので、小さな子でも楽しみながら作業を進めることができました。
切って、貼って、「わたしの提灯かわいくなぁ~れ」って。まるで魔法をかけているみたい。
完成したのがこちら。(左:3歳の娘作。右:7歳の息子作。)
どうなることかと思ったのですが……明かりをつけたら、それなりに可愛い提灯になっていました。
さぁ、すっかり日も暮れた夜の成田へと出発です。
ちなみに、提灯の中は小さなLED電球がついていました。
これなら消えることも、火が燃え移るなんてこともなく、安心して持ち歩くことができますね。
途中、うなりくん顔の提灯に遭遇。
参道にある「ぱん茶屋」さんです。こちらでも提灯の絵付ワークショップが行われているようでした。
提灯を手に、成田山境内へ。だんだんと暗さも深みを増して行きます。
夜の大本堂。ひと気がなく、ひっそりとたたずんでいました。
昼間とはまた違った存在感……。手を合わせ一礼して、先へと進みます。
前を歩く人に続いて、成田山公園へ。
ここから先は、もうほんとうに真っ暗闇。提灯の明かりだけが頼りです。肝試しにも似た、ドキドキ感が子どもたちを襲います。はぐれないように。転ばないように。
……大丈夫、お不動さまがちゃんと見守っていてくれていますよ。そんな気がしました。
足元に十分気をつけながら歩いていくと……
暗がりに明かりが見えました!
「あった!」
思わずそう叫んだのは、7歳の息子です。
気分はまるで、遭難者(笑)。
明かりの正体は、成田山書道美術館なんですけどね。
子どもにとっては、そりゃもう大冒険の道のりを歩いてきたような感でした。
書道美術館の建物に近づくと、そこはまるで光の海!
「きれいー!」
辿りついた人たちはみな、大人も子ども声をあげていました。
提灯プロジェクト開催中は、書道美術館内外でも様々なイベントが開催されています。
いつもはとっくに閉館している時間ですが、この時ばかりは夜8時まで入館が可能。
ナイトミュージアムです。わたしたちが到着したころは、ちょうど久保木智康さんによる篠笛が演奏されていました。
館内に響き渡る笛の音に、心が安らいでいくのを感じました。
書道美術館の外では、ナイトカフェが開催されていました。
夜風にあたって少し冷えた体に、温かい飲み物がしみわたります。
ゆらゆらと揺れるキャンドルを前に、休憩。ホッとできる至福のひと時。
再び、表参道へと足を戻します。提灯を持った子どもたちやカップル、外国人の方とすれ違い「こんばんはー」と声をかけ合います。
参道のお店には、こんなふうに提灯がぶら下がっている店舗がいくつもありました。
これは提灯プロジェクトに協力しているしるし。このお店では提灯を持っていると、いいことがあるんだそうな。
ちょうどお腹もすいてきたので、そのうちの1件に立ち寄ってみました。
「備長炭焼 七左衛門」さんです。
こちらでは、なんと……
ハイボールが39円で頂けちゃいました!!
もー、提灯プロジェクト「ナリタノヒカリ」さまさまですね。
心もお腹も満たされて、ほろ酔い気分で帰路についたわたしたち。
成田にいながら、なんて素敵な夜!
自分で飾り付けた提灯を持って歩くだけで、感動がいっぱいの時間を過ごすことができました。
成田提灯プロジェクト2018「ナリタノヒカリ」は10月20日(土)、21日(日)に開催されました。
提灯を自由に飾って夜の街に出れば、いつもと違った光景に出合えます。
ライトアップされて浮かびあがる成田山書道美術館は、思わず感嘆の声がもれてしまうほど幻想的。
帰り道には、提灯がぶら下がったお店で特典を受けて、満腹!満足!
まだ参加したことのない方は、ぜひいちど体験してみてくださいね。