開催2日目の4月14日(日)に行われ、太鼓祭のフィナーレを飾る一大イベント。旧千葉銀行跡地手前から仲之町の坂下までを、29チームが演奏・演舞しながら通っていきます。次から次へと様々な団体が目の前を通り過ぎる様子は、わくわくと感動の嵐。観客のテンションもあがりっぱなしのおよそ1時間半。手拍子をしたり、一緒に踊ったり、時には貴重な楽器を触らせてもらったり。間近で演奏される太鼓の響きと演者の熱は、観る人を異空間へと引き込んでくれます。
まず太鼓パレードを先導して現れたのは、成田市観光キャラクターのうなりくん。特製のパッピとハチマキ姿で、周囲の声援に丁寧に応えながらパレードの始まりを盛り上げてくれていました。
続いて江戸芸かっぽれ「櫻川寿々慶会」のみなさん。かっぽれ、かっぽれ、と歌いながら踊る姿にたくさんの元気をもらいました。
こちらは「大治太鼓尾張一座」(愛知県)。細くて長いばちではじかれる太鼓の音は、高音で迫力があり、胸の奥まで響いてきます。演奏しながら太鼓を叩く人が入れ替わっていたのですが、とてもスムーズで高い技術を感じました。
「成田エイサー美ら海会」(成田市)のみなさん。結成してから15年目とのことです。みなさんの揃った動きが、力強い太鼓の音となって響いてきます。成田にいながら沖縄を存分に感じさせてくれました。
府中市を拠点に活動されている「だげきだん」(東京都)のみなさん。キレのある動きと、軽快な太鼓の音。そして、なんといっても爽やかさが印象的でした。舞台や自主コンサートの活動もされているそうなので、そちらの方も気になりますね。
「千代田和太鼓」(四街道市)のみなさん。小さな子どもから大人まで、一体となって楽しんでいるのが印象的でした。年齢にかかわりなく共にひとつのことを成し遂げる姿に、勇気と力をもらった気がします。
幅広い年齢層で参加されているチームは他にもたくさんありました。みなさん素敵な時間を共有されているのがこちらまで伝わり、観ている人をもその輪の中に引き入れてくれるような楽しさがありました。
出ましたーっ、銚子はね太鼓!「銚子はね太鼓保存会」(千葉県)のみなさんです。打っては跳ね、跳ねては回り、太鼓もろとも宙を舞う。勢いよく路上に叩き付けられたかと思うと、そのまま太鼓を打ち続けます。横笛の奏でる気分のいいお囃子に合わせて、威勢よく舞いながら打たれる太鼓はとても魅力的。観ているこちらもハラハラ、ドキドキ。「わぁー」という感嘆の声が、自然ともれてしまいます。
パレードの中盤では、活気あふれる高校生の太鼓チームが続々とやってきました。
まずは、桐蔭学園和太鼓部「桐蔭太鼓」(神奈川県)。
続いて、都立南多摩中等教育学校太鼓部(東京都)。
元気いっぱいに通り過ぎて行ったのは、駒込学園和太鼓部「疾風(はやて)」(東京都)。
相洋高校和太鼓部(神奈川県)の皆さんは沿道にいた小さな子に向け目線を合わせ、自らの楽器を差し出す場面も。観客との触れ合いも楽しみながら演奏されていました。
今回の太鼓パレードには、他にも明星学園和太鼓部(東京都)・都立翔陽高校和太鼓部(東京都)・県立桐生西高校和太鼓部(群馬県)・横浜隼人高校和太鼓部(神奈川県)・木更津総合高校和太鼓部(千葉県)が参加されています。
また、パレードでは姿を見ることはできませんでしたがステージ演奏として、県立八千代高校鼓組(千葉県)・武蔵越生高校和太鼓部「青龍」(埼玉県)・都立美原高校和太鼓部「和心響華」(東京都)・都立青梅総合高校和太鼓部「農林太鼓」(東京都)・日本航空高校太鼓隊(山梨県)が参加されました。
ほっんとに、多くの活気あふれる高校生たち。まるで太鼓甲子園!
学校生活の一環として、日本の伝統芸能を身につけることができるのも素晴らしいことですよね。成田太鼓祭への参加は、彼らの今後の人生においても大いなる財産となることでしょう。同じ年頃の子を持つ親として(いきなりの親目線、すみません…)、とても応援したくなりました。なんだかうらやましくさえ思います。
高校生のみなさん!素敵な演奏と楽しい時間をありがとう。
これからの活躍を、成田からひそかにお祈りしています!
そして、パレードに参加している各団体を先導してくれていたのは地元・成田国際高校の生徒さんたち。しっかりと責任ある役目を果たしている姿は、とても立派でしたよ。
高校生の団体を見送ったあとも、まだまだ太鼓パレードはつづきます。
こちらは「東京おとめ太鼓」(東京都)のみなさん。現代風にアレンジされた和の衣装が目を惹きます。世界初の和太鼓アイドルなのだそうですよ!華やかないでたちと、しっかりとした演奏。どんどんと世界に羽ばたいてほしいですね。
琉球國祭り太鼓(神奈川県)の演舞はとても迫力がありました。太鼓の演奏だけでなく、沖縄の伝統芸能エイサーをベースに空手の型を取り入れた独自の振付けは力強く、沿道の観客もみな息をのむほど。その場が一瞬にして武道場になったかのような錯覚にさえ陥ります。
こちらは関東周辺の大学生を中心に構成された学生サンバチーム「ウニアン・ドス・アマドーリス」のみなさん。笛や打楽器などで演奏される陽気なサンバのリズムに、自然と体が動いてしまいます。
そして、パレードを締めくくってくれたのは「ソニック東京」のみなさんでした!ドラム缶をへこませて作られたスチールドラムから繰り出す音は、その場にいる人を南国へと連れて行ってくれます。目を閉じればほら、そこはカリブ海!
2019年4月13日(土)と14日(日)の2日間にわたって開催された「第31回 成田太鼓祭」。今年も各地から様々な団体が参加されました。その数なんと、62チーム!14日(日)午後に行われた太鼓パレードでは、そのうちの29チームを堪能。どの団体も個性があり演奏・演舞も素晴らしく、夢のような時間を過ごすことができました。太鼓って、聞くものじゃないんですね。体で感じるものなんだって、この太鼓パレードを見て私は実感いたしました!成田太鼓祭のフィナーレを飾る一大イベント、太鼓パレード。ぜひ沿道で、鑑賞されることをおすすめします。演者のみなさんとの一体感、癖になりますよ。