海鮮料理に定評がある「大(だい)せん」さんにお邪魔してきました。質・ボリューム・価格共に大満足のランチ、旨いお酒がますます進むたくさんの海鮮料理の数々。そして鮮魚料理のお店だけあって、どの料理に使われているお魚も、本当にとても新鮮です! そしてとっても美味しいんです。
国道408号線沿い、土屋にある”大(だい)せん”さんの目印は鮮やかな黄色の看板です。
真っ白い帆を思わせるファサード看板には業種と店名のみの潔さ。魚へんに『舟』と書いて『セン』と読む店名の通り、このお店は大将の船です。手書きのお品書きが風情を添えています。
カウンター席と小上がりのみのミニマムさがくつろげる店内。清潔で居心地がいいです。3000円から宴会も受け付けてくださいます。応相談。
14時までのおすすめサービスランチです。
この日はマグロがメインの料理の他に、海鮮丼やアジフライ、カキフライなど海鮮料理のランチメニューがずらり。
どのセットにもマグロが含まれているところを見ると、この日大将のお眼鏡にかなった魚はマグロだったようです。大将の審美眼ならぬ”審魚眼”に狂い無し。
各セットのメインは「刺身三種盛り」、「マグロブツ」、「マグロのあら煮」、「マグロづけ」です。すべてのメニューには御飯、みそ汁、香物が付きます。他にも、サーモンや白身魚の刺身の定食など、海鮮系の定食が豊富です。
それらの豊富なランチメニューの中でも注目なのは、「マグロのあら煮」。<36年間つぎたしの煮汁で煮る>って……すごい。大将の鮮魚料理に対する並々ならぬこだわりと愛情を感じさせてくれます。その年月は”大せん”さんが積み重ねてきた尊い年月でもあるのですよね。
ランチメニューに記載してある以外の品でも、少し待てばご対応くださるとのこと。懐の深さに頭が下がります。
「店主おまかせおつまみ各種」のお品書きです。大将が捌く刺身盛合わせをベースに、魚のあら煮やエビ入りかき揚げなど、お好みの品をオプションで付けた組み合わせになっています。価格もお値打ち。
一人飲みでも何人かでいろんな種類を頼んでシェアしても、たくさんの味が楽しめそうです。呑兵衛でない場合も、プラス300円で定食になります。旨い酒のツマミにしてよし。ガッツリ白米と食してもよし。そんな自由度が嬉しいです。
刺身、煮魚、揚げ物、焼き魚、酢の物、天ぷら、丼物、寿司。「海鮮料理」と聞くと思いつく料理が、ずらりと並んでいます。魚好きにはたまらない充実したメニューの数々ですね。
魚カマあら煮やカレイ姿煮(要予約)やカンパチのカブト焼といった品は、海鮮料理店ならでは。「大セン」さんオリジナルの「九十九里天丼」や「日光天丼」などもあります。
画像中央の小鉢に盛られた「マグロブツ」がメインのBセット。すっごいボリュームです。ちょっとした付け合わせだろうなあと思っていた白身魚のフライも刺身(日替わりで、この日は真鯛でした)も、それぞれひと皿で充分主役を張れます。主役のマグロブツも、とっても肉厚で大振りです。
ご・は・ん! 普通盛りでお願いしたのですが、このボリューム。大将、サービスし過ぎです。
真鯛のお刺身。きれいな透き通った身は捌きたての艶やかさで、身がプリプリと引き締まっています。ものすごく新鮮な真鯛であることが目と舌で感じ取れました。お酒が飲みたくなる美味しさです。
白身魚のフライです。揚げたてのほかほか。衣を噛むと、あっさりとしつつも滋味深い白身が口の中でほろほろと崩れます。冷凍した魚の水っぽさなどは無縁の「鮮魚料理屋さんの白身魚フライ」といった感じです。しかし忘れるなかれ。定食として主役を張れる量と質の白身魚のフライはランチの中の一皿だということを。
”大きな魚の舟”と書いて、”大セン”さん。こぢんまりとしたお店なのに、メニューに揃えられた海鮮料理は無限に近いです。鮮魚料理にすべてをかける大将のストックも、きっとこの限りではないはず。そして大ボリュームのランチにも本当に驚きました。そして質より量ではなく、量があるのに高いクオリティであることも。”大セン”さんは店名の通り、大将の大きな大きな船なのです。ごちそうさまでした!