皆に愛されているパン屋さんには「ああ、だよね」と誰もが納得してしまう鉄板の理由があるように思います。
公津の杜駅にある人気店「小麦の杜リヨン」さんの場合、「リヨンさんのカレーパン」の味であるとか、中に挟むもの次第で変幻自在な「付け食コッペパン」の楽しさであるとか、木のテラス席で美味しいパンと共にコーヒーの嬉しいサービスを頂けるとか、「さすが『リヨン』さん」と言わしめるどのパンを食べてもハズさないレベルと質の高さであるとか。
とにかく、抜きん出たパンの美味しさとオリジナリティとサービス精神という付加価値が愛されないはずがない。
そして食べればわかる「リヨン」さんがパンにかける愛情。
成田の全パン好きをうならせて必ずリピーターにしてしまう「小麦の杜リヨン」さん、おそるべし。そして、ありがたし。
琴平公園と公津の杜公園など緑豊かな場所にあるリヨンさん。
駐車場はご覧の通り広大ですが、常に来店客の車で溢れています。
グリーンの三角屋根と屋外のテラス席が印象的な店舗外観。
穏やかでオープンな雰囲気です。土日ともなるとテラスは満席になるのですが…。
こぢんまりとした店内ですが、並べられるパンの種類が多いのです。
常に何かのパンが焼きたて状態で、厨房には焼き立てパンのいい匂いとスタッフさんの活気が溢れています。
きつね色にこんがり焼かれた塩パンです。塩パンはシンプルな分、そのお店の力量が顕著に出る一品。
「リヨン」さんの塩パンは外側カリリ、内側もっちり。塩加減も絶妙。文句なく美味しいです。つまり力量◎。
きんぴらごぼうと照り焼きチキンが挟まれた「石焼ききんぴらチキン」。
黒ゴマの密度がスゴイ香ばしパンからたっぷりのきんぴらとジューシーな照り焼きチキンが顔を覗かせます。
栄養たっぷりな上にボリューム感が嬉しいですよね。
パンもさることながら内側の具材もそのままお惣菜としてお店に並べられるクォリティです。
デニッシュ生地のパンもずらりと。
手前からクリームチーズ、ブラックチェリー、栗。
こぼれんばかりのどっさりとした具に「リヨン」さんのサービス精神をひしひしと感じます。
パターたっぷりのさくさくのデニッシュ生地がまた美味しいんです!
ハロウィンカラーな「さつまいものレモン煮」のパン。
爽やかなレモンに風味付けられたごろっとした大き目のさつま芋を優しい甘さのりんごとカスタードクリームが引き立てています。
ふた工夫ぐらい凝らされた人気パンです。
あげたこ焼きパン。
イロモノかと思いきやさっくりと揚げられたパン生地が「たこ焼き」の新たな可能性を切り開いています。
「リヨン」さんを訪れるリピーターさんが必ず購入してゆくカレーパン。
さくさくとした食感のパンはこんがりと揚げられ、薄皮のそれをざくりと咀嚼するとほろほろになるまで煮込まれたスパイス香るカレーが口の中にいっぱいに広がります。
パン屋さんのパンだからパンが美味しい。
そして深みのある味のカレーが美味しい。
美味しいパンとカレーが見事に双方引き立て合っている、充実の圧巻の味。
きっと2、3個はイケます。
お店の中で中身が決められる「付け食コッペパン」。
コッペパンの生地はふわふわとやわらかくしっとりしていて、そしてほんのり甘いのです。
まさにパン屋さんのコッペパン。
素朴ながらも手抜きのない味のコッペパンにバターやこしあん、いちごジャムなどお好きなものを選んで挟んでいただきます。
気分とおなかの減り具合で中身や片面or両面塗りかが選べるってぜいたくですよね!
コーヒーか麦茶のサービスがすごくありがたいです。
美味しいブレンドコーヒーです。
トースターも嬉しいサービスですよね。
購入したパンをコーヒーと共にウッディなテラスでいただけます。
この日は秋晴れのいい天気で風の具合もいい感じで空も青く、なんだかちょっとプチピクニックな気分でうきうきしました。
美味しいパンもよりおいしく感じます。幸せだー!
「小麦の杜リヨン」さんは「巡る」という言葉がぴったりな印象でした。
たくさんのお客さんも「巡る」し、焼き立てパンは並んだ途端購入されます。
そして次々と新しい焼き立てパンがやってきて、誰かが購入していきます。
けれども、あてどもなく「巡る」のではなく、「リヨン」さんのパンを食した人のところで幸福な余韻と共にとどまります。
「小麦の杜リヨン」さんが愛される理由は美味しいパンが食べられることもさることながら、「リヨン」さんにうかがえば幸福な気分になれることを知っているからかも。
いつまでもこの地にあり続けて欲しい、愛すべき素敵なパン屋さんです。