あっさりした塩や醤油のラーメンを食べたい日もあれば、口から火を噴きそうなほど辛いラーメンを食べたくなる日もある。
そして超濃厚こってりスープに太麺が絡むラーメンが食べたい日もあるさ。人間だもの。
百花繚乱に咲き乱れている感じの日本のラーメン文化ですが、ちょっとお目にかかったことのないとろとろさの背脂スープ+どっしり重厚な太麺のラーメンを提供してくださるお店をにお伺いしました。
その名は「宮本」さんです。
とろとろスープの濃厚背脂ラーメンをご提供下さる「宮本」さんの店舗。
お店のある場所は京成成田駅のスグ前です。駅から徒歩数秒なり。ちなみにこの写真は「宮本」さんのお昼の顔です。ちなみに、夜は…!
こちらが「宮本」さんの夜の顔です。実はこちらのお店は24時間営業なのです…!こってり背脂ラーメンを食べたくなったらいつ何時でもウエルカムな懐の深さよ。
こちらは外看板です。成田が本店です。「気愛」という造語が気に入りました。気持ち+愛って最強じゃないですか…!「気愛」の文字に嘘偽りはなく、渾身のラーメン愛に溢れる1杯をご馳走してくださいます。
「背脂の魔術師」なる宮本氏による「気愛」のラーメンたち。非常にパンチの利いた看板です。「背脂の魔術師」…こういった言葉に触れるたびラーメンって本当に間口が広い上に奥が深いと感嘆してしまいます。茶道・書道的に「道」をつけてもいいと思ってさえいます。ラーメン道には果てがない。
NO.1の「背脂醤油のせのせ」ラーメンのなんと豪華なことよ。チャーシュー3枚に味玉に海苔にメンマにネギにもやしに一味がトッピングされています。ラーメンの山車に見えてきた…。これに決めた!
食券制です。お目当ての「背脂醤油のせのせ」をポチリ。
背脂ラーメンを軸に「濃厚魚介つけ麺」や「和風醤油ラーメン」といった様々なラーメンが展開され、餃子やもつ焼などのお酒が合いそうなサイドメニュー、炙りチャーシュー丼や豚しゃぶ丼といったご飯メニューも充実しています。このガッツリメニューはハラヘリには嬉しいところです。
すっきりと清潔感のある店内にどんと鎮座するコの字型のカウンター。ここにてラーメンを待ちます。
きました!「背脂醤油のせのせ」。
湯気の立つスープはとにかくとろとろ。「これぞ背脂!」とスープが叫んでいる感じです。濃厚背脂ラーメンの海に味玉が埋没しています。そして具がたっぷり。くゆるスープの湯気と共に、鼻腔が魚介のいい匂いに満たされます。
「The背脂」といった風情の黄金色に輝くスープ。濃厚ラーメン好きにはたまらない光景です。
しっかりと味が染みた温玉。とろーりとした黄身が背脂ラーメンのとろ旨スープと絡んで旨味が倍々に増しています。
肉厚でジューシーなチャーシューもこの大きさ。しかも3枚もあります。至福。
いい茹で加減のストレートな太麺がとろみのある背脂スープによく絡みます。
麺の密度がみっしりと濃く、非常にどっしりとした食べ応えの麺なので非常に満ち足りた気分になりました。
スープがこれだけとろりとしていると物凄く濃い味を起草しがちですが、さにあらず。
スープは魚介の風味がしっかり感じられ、濃厚なのにあっさりしているんです。
それなのに深い味わいで、力強い旨味が感じられるラーメンでした。
は、これが「背脂マジック」…!納得しつつ、摩訶不思議なマジックにかけられてあっという間に完食してしまいました。
「宮本」さんのラーメンは舌にも胃袋にも心にも「ガツン」とクる味でした。
力強い濃厚さの中にある繊細な味わいがまさに「心篤いオヤジ」といった風情で、立ち惑った時に食べるとガハハと笑いながらどぉんと背中を押してくれるイメージのラーメンです。
24時間成田を見守り続けてくれているのもとても心強いのです。
ランチや夜中にもお世話になれる…なんなら景気づけに朝から食べて英気を養うのもいいかもしれないです。
元気に動くには美味しく食べて燃料を補給しなくてはですから。
今日も「宮本」さんは京成成田駅から戦いに出てゆく者たちを見守り、帰ってきた者をその大きな懐で受け止めてくれています。