食欲が落ちたときや、のど越しの良い食べ物が食べたいとき、うどんを思い浮かべる方は多いかもしれません。
印西のいんば農産物直売所グリーブ内にある、うどん店「鈴や」は一味違います!
この辺りにはうどん屋さんが少なく、数少ないうどん店の中でも噂が噂を呼び、連日お客さんが絶えないとのことだったので、さっそく向かってみました。
印旛日本医大駅からは離れていますが、旧本埜から佐倉へ向かう県道に沿って進んでいくと、産直センター「グリーブ」に辿り着きます。
その一角で営業しているうどん屋さんが、「鈴や」です。
遠方からどんどんお客さんが流れるようにやってきて、お店は常に繁盛している様子。
古民家風の外観は、美味しそうなうどんに出会える予感が、ひしひしと伝わってきます。
「うどん」と書かれた暖簾をくぐり、どんなうどんに出会えるのかと期待が更に高まってまいりました。
店内も木の温もりを感じるコテージのような造りになっていて、ほぼ満席状態。
「ズルズルッ」「ズズズッ」といった、麺をすする軽快な音が店中に響き渡ります。
こちらのカウンターでうどんの注文と返却を行い、お水やお茶はセルフサービスとなっているので、各々が準備して席に着くスタイルです。
奥ではせっせとうどんを盛り付けている、店員さんの姿を見ることも出来ました。
人気店ではありますが、店員さんの手際の良さのおかげで、お店の回転も速そうです。
注文をするカウンターの上にメニューが貼ってあるので、それを見ながらうどんを注文します。
温かいうどんと冷たい注文から選ぶことが出来ますが、更にうどんの麺が太麺、細麺、合盛から選べます。
そして通常でうどんの量が400グラムなのに対し、大盛りがその倍の800グラムになるようです!
通常のお店の大盛りとはワケが違いますので、大盛りにする場合は食べきれるかお腹と相談してからが良いかもしれません。
やはりまずはお店のおすすめである、肉もりうどん(750円)をいただくことに。
せっかくなので麺の歯ごたえを楽しみたい思いから、合盛で注文してみました。
番号札を貰い、待つこと10分ぐらいでしょうか。
番号を呼ばれてうどんを受け取りにいくと…。
ふ、太い…!
少し近づいても太い…!
更に近づいてもふ…!(割愛)
細麺でも普通のうどんより太いと感じるので、太麺はうどん界の王様の貫録を身にまとい、ツヤツヤと光り輝いております。
このうどんは「武蔵野うどん」と呼ばれ、関東の一部に伝わっている伝統的なうどんなのだそう。
うどんはのど越し!とよく言われていますが、こちらのうどんは噛むごとに小麦の香りが立ち、加水率の低さからも弾力と噛み応えを存分に楽しむことが出来ます。
こんなに主張の強いうどんでは、どうしても麺につゆの味が負けてしまうのではないかと心配になりましたが、この肉もりうどんのつゆ、侮れません!
しっかりと豚肉の甘味が温かい出汁に溶け込み、麺の香りを邪魔せずしっかりと融合させてくれるんですよね。
このつゆを水筒に入れて持ち歩きたいほど、クセになってしまう味付けです。
うどんの小麦粉の香りをダイレクトに味わいたいのなら、冷たいうどんもおすすめです。
豚の甘みと大根おろしの辛みで、さっぱりといただける「肉おろしうどん(800円)」は、濃い目のつゆを回しかけて食べる逸品。
温かいつゆもいいですが、麺を楽しみたいのなら冷たいつゆでいただくのが粋な気もします。
どちらにせよ、鈴やのうどんはインパクトな見た目に反して、繊細な味わいがどこか懐かしく、何度でも通ってしまいたくなるお店だとしみじみと実感したのでした。
お昼の時間帯しか開いていないので、常にお店は混んではいますが、待ってでも食べる価値のある本格的なうどん屋さんです。
「今食べたばかりだけど、あまりの美味しさに夜にはすでに恋しくなってしまうかも…」という方には、お土産のうどんもおすすめ。
麺とつゆを購入して家に帰れば、ご家庭で鈴やの美味しいうどんが食べることが出来ますよ!