ワンタン。漢字で書くと「雲を呑む」と書いて、「雲吞(広東語限定らしいですが)」。あのむちむちもちもちの白い皮は、なるほど空を行く雲に似ていると思います。またスープを含んだそれはどんなに食欲がないときでもつるっとイケてしまう魔法の食物でもあります。
シンプルなのに美味しいワンタンの魅惑の底知れ無さよ。そしてワンタンメンや本格中華が美味しいお店が成田市場の中にあると聞いて居ても立ってもいられずに、さっそく伺ってきました。
「味呑み処ひなた」さんの外観です。シェードの色は中国の吉兆カラーの代表格の赤!こちらのご店主が中華料理の本場中国は上海ご出身だという情報は入手済みです。本場仕込みの中華が食べられます。
ピカピカの店内。こちらはカウンター席です。おひとりさまでも気楽に入りやすいのがいいです。
外光を弾くほどにきれいに拭き清められたテーブル席。家庭的で和める雰囲気の店内の「ひなた」さんですが店内は徹底的に磨き抜かれています。「ひなた」さんを切り盛りする店主さんのお店にかける深い愛情を垣間見た瞬間です。
朝早くから働く市場の方々にも愛されているボリューミーでリーズナブルな定食メニューです。
大盛も無料サービスはありがたいですよね。市場ならではの「焼き魚ほっけ定食」から特製ダレでやわらかく煮込んだ豚肉を使った「とろとろ丼」、「油淋鶏定食」や「麻婆豆腐丼」といったメニューが本格中華と市場の中の料理店のいいとこどりをしている感じでなんとも贅沢です。
餃子や小籠包をはじめとする絶品点心は店主さんの手作りかつ渾身の品なので必食のひと品でもあります。
アイスコーヒーの心づくしのサービスも嬉しいです。
冷やし麺から焼きそば類、熱いラーメンならチャーシュー麺から酸辣タン麺まで豊富な麺類のメニューが味わえます。プラス価格でミニ炒飯やミニ豚そぼろ丼などをつけられるのもポイントが高いです。もりもり食べれば元気になれますし、力だって湧いてきます。ワンタン麺は塩味か醤油味かチョイスできる様子。これは迷うなあ…。
冷たい麺も美味しそうです。冷やしジャージャン麵のいい具合のタレの色から類推するに、甜面醤がたっぷり使われている本格的かつ絶対に美味しいものだと確信しました。是非とも暑い日に食べたいです。
スープに浮かぶワンタンは、やっぱり雲に似ています。そしてチャーシュー麺のチャーシュの分厚さに恐れ入りました。塩バターコーンらーめんは絶対に美味しい組み合わせですよね!
おつまみメニューです。にら玉子炒め、炙りチャーシュー、海老の濃厚チリソースかけ、黒酢酢豚などビールがグイグイ進みそうな魅惑の中華料理のおつまみが並んでいます。
「ひなた」さんでは夜のコースメニューも充実しているんです。フカヒレコースやすっぽんコース、羊肉しゃぶしゃぶコースや北京ダックコースなど高級食材をふんだんに使った本格中華のコースメニューが堪能できます。
「ひなた」さん名物の北京ダックです。是非とも夜のコースでご堪能下さい。
ワンタン麺が到着しました。スープは醤油味をチョイス。
たっぷりのワカメやネギなどの具材とタイマンを張る、黄金色のスープにぷかぷか浮かぶワンタン。存在感がすばらしい。そして美味しそう。
もちもちプリプリの肉厚の皮はつるんとしていて食感は「ふわっ」。「むちっ」かなと思ったのですが「ふわっ」は新しい。新食感を楽しみつつワンタンを堪能。ワンタンの中にぎゅっと詰まった餡からは旨味だらけの肉汁がじゅわっと滴ってきます。
あっさりとした軽やかな味わいの品のいい醤油ベースのスープに、中太の縮れ麺がよく絡みます。するすると完食。
ふわふわ食感のワンタンの乗った極上ワンタンメン。噂にたがわずとっても美味しかったです。
市場内のお店はどこも食材が新鮮なお店が多いですが「ひなた」さんもその例にもれず。「ひなた」という店名にぴったりの明るい店内と朗らかなスタッフさんの接客が心地よく、また伺いたいと思わせてくださいました。次は北京ダックを食したいものです。